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人間であること (岩波新書)

時実 利彦
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人間であること (岩波新書)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:岩波書店
人間であること (岩波新書)のカスタマーレビュー

「知識以外のものを読み取るべき名著」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2005-04-22

時実先生は日本の脳神経科学における大家であるが、一般向けに書かれた本も多い。本書もそういった内容で、序盤こそ脳神経系の基本知識の紹介であるが、後半は文化、教育、芸術といった部分まで記述がなされている。とはいえこういった部分になってくると、脳に関する記述との関係がもはやはっきりしなくなり、著者の考え、エッセーといった感じが強い。興味深い考察(筆者の考え方)も見られ、読み物として面白いと思うが、いかんせん時代差を感じてしまうこと、ここに書かれていることを「正しい」脳神経の知識と勘違いしてしまうと間違いだということ、それらを差し引いて星3つとした。
時実先生の研究なさっていた時勢と現在では、考え方も環境も、そして何よりの神経科学の進歩も異なっているため、本書に書かれていることは、知識、コモンセンスとして受け取るよりは、この時代におけるいち研究者から見た一つの考え方、物のとらえ方として楽しむのがいいだろう。もちろん、現在の脳神経科学がいかに進歩しているのかを知るために、今の研究と比較しながら読んでみるのも有益なことだと思う。
読んで損になるということはありません。必ず得るものはあると思う。

「脳のことをも考える生き物であるということ」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2003-11-07

タイトルからは哲学的な響きが感じ取れますが、実際は脳生理学的な人間分析です。
まだ10代の頃、心理学や哲学に傾倒しかけていた時に読んでとても新鮮な気持ちになりました。人間の行動や心理を、けっして屁理屈ではなく科学的に説明されて、まさに眼からうろこが落ちる気分でした。

その後大人になって読み返すと、やや味気ないというか、そんなこと説明されたって生きる活力の源にはならない、という冷めた気持ちにもなりましたが。

できるだけ若いうちに読むことをおすすめ。