「19世紀の外科学」 おすすめ度:
投稿日:2007-10-28
Jurgen Thorwaldの『Das Jahrhundert der Chirurgen』(1956年)の抄訳。というより、ごく一部を訳出したもの。
ちなみに1966年には別の訳者による全訳が出ている(塩月正雄訳,東京メディカルセンター。のち講談社に収録)。
著者は医学と歴史学を学んだというサイエンス・ライター。本書は医学史の読み物で、19世紀に起きた外科学の進歩をエピソード的に語っている。取り上げられるのは、麻酔、腎臓摘出、帝王切開、消毒、心臓外科の5つの話題。いずれも旧弊で頑固な学界と、進歩的で正しいのに排除される改革者たちという図式で描かれている。いかにも時代がかった内容だが、それなりに面白い。
将来、医師を目指している中高生などが読むと良いかも知れない。
「最近の医療界は」 おすすめ度:
投稿日:2007-01-30
最近新しい創傷治療と称して創部を消毒することは罪悪というような風評が医療界を席巻しています。まるで歴史を逆行しているようで違和感を覚えていました。歴史を知らない若い看護師などは、この消毒しないという方法を聞いてまるで目からうろこが取れたようという状態です。ぜひそういう人たちにこの本を読んでもらい今の医学体系がなぜできたかを知ってもらいたいと思います。
「患者も医師も死に物狂いだった時代。」 おすすめ度:
投稿日:2006-09-05
麻酔科学や抗菌剤、各種輸液、血液製剤の進歩と普及で、現在の手術はかつてと比べると格段に安全性が増した。先達(医師を信じて治療に堪えて頑張った患者も含めて)の努力に感謝の念が湧いてくる。
「がっかり」 おすすめ度:
投稿日:2003-03-20
トールワルドの原著と、かつて講談社学術文庫で出ていた全訳が名著なのは間違いないと思いますが、この版は抄訳です。
章の構成を見ても、原著の5分の1以下の分量しかありません。イラストなどを多様して親しみやすくしている工夫は分かるのですが、全訳を知っている者としては”お子さま向き”な印象を受けました。
「医学の進歩と苦悩をものがたる!!」 おすすめ度:
投稿日:2001-04-05
まだ麻酔も防腐法も発達していない時代に繰り広げられた、医者と患者の苦しみや喜びがこの一冊の本にびっしりとつまっています!
まるで自分がその時代に行って、目の前でその現場を目撃したかのように、生き生きと人物などがえがかれています。今では当たり前のように行われて、多くの人の命を救っているような治療でも、その背景にはいろいろな歴史があり、医療の進歩のために懸命に戦う人々の姿には非常に感動を覚えます!!ぜひ読んでみてください!!