「理不尽」 おすすめ度:
投稿日:2006-09-14
私の知っている近所の精神病院通院中の男は殺人未遂を何度起こしても3〜4ヶ月で措置入院解除になり被害者のお隣の自宅に帰されます。「今度は自宅に火をつけてやる!」と被害者は脅され、患者の実父も「本当に火をつけるかもれません」と言いに来られましたが警察もどうする事も出来ないそうです。措置入院の23条申請しましたが却下されました。そのわずか1ヶ月半後に早朝ごみ出しに歩いていた主婦が凶器を持ったこの男に「殺してやる」と襲われました。保健所の説明では精神病患者も地域の中で暮らそうという時代なのだそうです。そのこと自体は良い事だと思います。しかしひとたび彼らが事件を起こすと病気がこのような行為をさせているという事で、犯人ではなく患者さんという事になり、患者さんにこうしてあげなさいとのたくさんの法律があるのです。しかし被害者には何の法律も無く、加害者の情報も入らず、その事件の事実を話し合って再発防止に生かそうとする機関も無いのです。身近に体験しているので筆者の悲しみは他人事とは思えません。体験するほどに、知れば知るほど理不尽です。
「矢野さん、辛いんだね、苦しいんだね・・」 おすすめ度:
投稿日:2006-04-27
刑法第39条第一項の問題について多くの人に考えてもらうべく出版されたとは思う。
でも内容は、刑法第39条によって責任を回避した犯人への殺人に対する哀しみ、悔しさ、辛さが全面に出た。
精神障害者であるが故名前を出せない犯人に対しAと名づけ、殺人を犯した事実を認めさせるべく罪を連呼する箇所は、憎悪を押さえようとしてもこちらにどうしても伝わる。
亡くなった真木人さんの生い立ちにも触れているが、むしろ回顧したことで、精神病院、役所、法律、への恨みが倍増したようだ。
事件として報道されてない精神障害者に命を奪われた残された家族の悲痛な心が、慟哭が、収まった1冊。