「薬害被害者の心からの訴えが胸を打ちます」 おすすめ度:
投稿日:2005-01-30
薬害エイズ、肝炎、そして血液事業のさまざまな問題点について、著者は鋭く切り込み、問題点を抉り出します。
血液製剤は、日本の法律では輸血用の血液も含めて「医薬品」として扱われますが、その「原料」はどうやって集められるのか。海外の売血の実態を明らかにした箇所は、背筋が凍る思いがしました。
星一個分引いたのは、半分以上は当時の厚生省の責任だとしても、著者が厚生省の役人に対し、あまりに強圧的な態度をとりすぎているのではないかと思われる場面があるからです。
もはや、薬害被害者の一人ではなく、有権者何百万人の支持を取り付けて活動しなければならない国会議員が、某省に対する某衆議院議員のような恫喝政治を行うのを堂々と書くのは感心しません。
それでも、マイナスは1個分です。血液事業とHIVと肝炎。複雑な問題を分かりやすく、切実に説く著者の姿勢は、いつか必ず実を結ぶのだと願わずにいられません。